【書評】悩みどころと逃げどころ

プロゲーマーのウメハラこと梅原大吾氏と、社会派ブロガーちきりん氏の対談本です。


内容の詳細については購入していただくか、レビューを見ていただくとして、この本を読んで私の中にあった疑問が氷解したような気がしました。

私は、ゲーマーの端くれとして、大会というフォーマットに以下のような疑問を持っていました。

「大会では必ず優勝者を除いて敗者になってしまう。このようなフォーマットにおいては苦しみが多くなってしまうのではないか」


この疑問に対して、本書でウメハラさんが語っていたことが答えをくれた気がしました。

語られた内容をかいつまんで紹介すると、このような感じです。

・結果自体は負けであっても、それは今後や己を知ることにつながること
・ただ上手いだけでなく、自らのプレーを通じて人々を感動させることが重要であること
・一人だけが強くなるのではなく、コミュニティ全体の実力の向上に貢献すべきであること

つまり、勝ち負けはあくまで数ある要素の中の一つであって、「その周りに」どのような影響をもたらしたかが重要だということです。

この話を聞いて、自分が短絡的に「負け=苦しみ」と考えていたことに気づかされました。


他にも、簡単で強いキャラを使っているといずれ勝てなくなる話や、長期的にはただ勝つことよりも仲間に尊敬されることが大事だという話が心に響きましたね。

勝ちさえすればよいのではなく、どういうプレイスタイルなら自分もみんなもハッピーになれるのか、そういったことを考えながら今後もプレーしていきたいと考えています。


悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)