ブロガーは21世紀の哲学者。

〇「哲学」が違う

かつて、自分は哲学の研究者を目指していました。
そのため、大学では哲学を専攻しました。

しかし、自分の考えていた「哲学」と、大学で行われていた「哲学」との間には隔たりがありました。

〇何が違ったの?

自分の思う「哲学」とは、「自身の思想を展開する」ものでした。
それを通じて自分を表現するために行うといいますか。

対して、大学の「哲学」は専ら「文献学」の要素が強かったのです。
過去の西洋哲学の原典を訳し、それに対する解釈を考えるという過程が中心でした。

自分が志したものが大学では求められていない。
そういったこともあり、研究の道へは進まずに就職しました。

〇あの頃の残り香を思い出す

ですが、近年になって、「自身の思想を展開する」方々が現れてきました。
それは、ブロガーです。
思想と共に生きるその姿が、まさに「哲学」を志していたあの日の自分と重なりました。
貧しくても、生きていく。
道を問い、己を問い、返ってこなけりゃそれまでよ。
それで気づきました。自分はこんなふうに生きたかったんだなと。

すっかりふやけきった自分が浮き輪を外せるかはまだわかりません。
ただ、まだ体が動くうちでよかったと思っています。
見えない池に石を投げて、広がる微かな波紋に乗って、行けるところまで行ってみたいです。